花形職業の一つである秘書職。「未経験から秘書職を目指したい」「秘書としての経験を生かし別の企業で秘書として働きたい」など様々な理由で秘書への転職を考えている方も多いのではないでしょうか。高度なスキルやマナーなど様々な能力が求められる秘書への転職は、闇雲に選考に挑んでも内定を勝ち取ることはできません。

まずは面接のポイントや求められるスキルをしっかりと押さえ、秘書職の転職事情を把握することから始めましょう。

未経験からでも転職は可能?

企業によっては未経験者を対象に秘書職の募集を行っているところもありますので、経験がなくても秘書になることは可能です。ただし、転職活動においては秘書経験豊富な人物を相手に決められた採用枠を争わなければいけないこともありますので、全く何のスキルも身についていない状態では内定を得るのはかなり厳しいでしょう。

業務を行う上で最低限必要なスキルはあらかじめ習得しておきスムーズに仕事を行える体制を整えておく必要があります。

業務上必要となるスキル

秘書として働く上で必要となるスキルにはどのようなものがあるのでしょうか。秘書の仕事は多岐に渡るため身につけるべきスキルも多くなりますが、転職の成否に関わることもありますのでしっかりと勉強しておきましょう。

パソコンスキル

日々のメール対応や文書作成などパソコンで仕事を行うことが多いので、操作方法がわからない状態では業務を行うことができません。特に文書を作成するwordや計算や表を作成すできるexcel、資料作成に最適なPowerPointは使用頻度が高くなっているため使いこなせるようにしておくと良いでしょう。

ビジネスマナー

秘書は社内の人のみならず社外の方と接する機会も非常に多くなっています。マナーを犯して相手に不快感を与えてしまうと、時には取引に影響を与えてしむこともありますので正しいマナーを身につけておきましょう。

コミュニケーション能力

秘書の仕事を行う上で他者とのコミュニケーションは欠かすことができません。性別や年令層を問わず誰とでもスムーズにやり取りを行うことができる、高いコミュニケーション能力が求められます。

語学力

語学力は必ずしも必須というわけではありませんが、外資系企業やグローバル展開をしている企業においては英語を話せることが必須となることもあります。近年、グローバル化の影響により英語が堪能な人物の需要が高まる傾向にあるので身につけておいて損はないでしょう。

資格取得が有利に働くことも

選考において自分の力をアピールするために資格を取得するのも一つの手です。必ず加点材料になるわけではありませんが、資格取得を通じて自分の力を図ることもできますし業務上必要な力を身につけることもできるのでチャレンジしてみると良いでしょう。

秘書を目指す上でおすすめの資格をご紹介しましょう。

秘書検定

秘書路して必要なビジネスマーや言葉使い立ち居振る舞いが身についているか測ることができます。試験のレベルは4段階に分かれており、3級は基礎レベル、2級は物事の優先順位を立てながら業務を行えるレベル、準1級は適切な判断能力と対応力が備わり業務を行えるレベル、1級は仕事内容を理解した上で上司のニーズを汲み取り行動することができる上級レベルとなっています。試験は筆記試験に加えて準1級、1級試験では実技試験も実施されます。筆記試験では一般知識や職務知識、資質に関する問題が出題されます。

面接試験では言葉使いや態度だけではなく身なりやしぐさなど総合的な判断によって合否が決まります。3級と2級の試験は2月、6月、11月の3回、準1級と1級は6月、11月の2回実施されています。

マイクロソフトオフィススペシャリスト

wordやexcel、PowerPointなどをどの程度使いこなすことができるのか証明することができる資格です。ソフトが年々バージョンアップされることも考慮されており、ソフトのバージョン別に受験を行うことができます。

試験は基礎的な力が備わっているスペシャリストレベルとさらに上級な力を身につけているエキスパートレベルの2レベルが用意されています。試験は毎月1~2回開催される全国一斉試験と各試験会場で試験日程が異なる随時試験の2種類の方法で実施されています。

未経験者が注意するべきポイント

未経験者でも努力次第で秘書を目指すことはできますが、選考を突破するのは簡単ではありません。転職活動が長期戦になる可能性もあるということを頭に入れておかなければいけません。早まって退職してしまい仕事やお金に困ることが内容に、順序立てて転職活動を進めていきましょう。

また、秘書になる方法は1つではありません。入社時は別の職種で採用されても業務経験を重ねる中で秘書職に配置転換されるケースもありますので、秘書課や秘書室のある企業に別の職種で入社し秘書を目指していくという方法もあります。

雇用方法にこだわらないのであれば派遣社員での募集もありますし、紹介予定派遣であれば直接雇用が前提となっているため派遣社員で経験を積んだ後社員として採用されることもあります。

経験者が注意するべきポイント

経験者は業務上必要な知識やスキルがすでに備わっているため転職において非常に有利です。ただし、どれほど素晴らしい経歴を持っていたとしても、面接官に上手にアピールすることができなければ内定を得るのは難しくなってしまいます。どのような点に注意して選考に臨めば良いのか詳しくご紹介していきます。

会社で活躍できることをアピール

秘書の経験を持っていても、培った力を発揮することが見込めないと判断されてしまっては内定を得ることができません。秘書の経験を生かして入社後どのような活躍ができるのか、自分を採用するメリットをしっかりと伝えることが大切です。

まずは自己分析をしっかりと行い自分の強みを見つけ出しましょう。また、企業によって社風や求める人物像は異なりますので、同じ話を使い回してしまうと的外れなアピールになってしまうこともあります。必ず企業研究を入念に行い、会社に見合ったアピールポイントを話すように心がけましょう。

仕事内容はエピソードを交えて話す

選考においてあなたが今までどのような仕事に携わってきたのか説明を求められることは数多くあります。この際に気をつけたいのは、業務内容を述べるだけの回答は行わないということです。例えばこちらの回答をご覧ください。

「秘書として電話応対や来客対応、スケジュール管理、文書作成に携わってきました。」秘書として幅広い業務に携わってきたことはわかるものの、回答者が業務を行う上でどのような工夫を行える人物なのか、業務で行き詰まった時にはどのように解決してきたのかなど応募者の人となりをイメージする手がかりが一切ありません。そのため、面接官は入社後に自社でも同じような働きをできる人物であるのか判断することが困難となってしまいます。

仕事内容を尋ねられた際は業務内容を羅列するのではなく業務上のエピソードも交えながら、あなたがどのような活躍ができる人物なのかを伝えることが大切です。スケジュール管理能力が高いということをアピールしたいのであれば、イレギュラーな事態が発生した時はどのように行動し、その結果どんな成果を上げることができたのということまで説明することができれば、あなたの仕事に対する考え方や能力まで余すことなく伝えることができるでしょう。

仕事内容を話す際は、業務内容だけではなく工夫した点や努力した点などエピソードを交えて、面接官があなたの能力をしっかりと把握することができるように伝えることが大切です。

謙虚な姿勢で臨む

前職で社長の秘書として働いていた経験や通訳業務も任されていた経験など素晴らしい経歴を持っている方は転職において大きな武器となりますのでアピールすることは大切ですが、話し方には気をつけなければいけません。

自分の経歴をひけらかすような表現をしてしまうとアピールではなく自慢ととられてしまうこともあり面接官に悪印象を与えることもあります。自分のキャリアに対して自信を持つことは大事ですが、謙虚さを忘れずに選考に挑むことが重要です。

秘書採用の面接のポイント

秘書の仕事を行う上で、事務処理能力や語学力などのスキルを持ち合わせているだけでなくマナーや身だしなみ、言葉遣い、礼儀など企業の顔と出しても恥ずかしくないきっちりとした立ち居振る舞いも求められます。そのため、面接においても経歴やスキルだけでなく総合的な人間性も判断されているということを頭に入れておかなければいけません。

言葉遣いやマナー、話し方などは一日で改善できるものではありませんので、普段から秘書としてふさわしい振る舞いが行えるように意識することが大切となります。必要であればセミナーに参加するなどプロの指導を仰ぐのも良いでしょう。

秘書は上司や取引先の意向を汲んで業務が円滑に進むようにサポートを行っていくため人の話を聞く力も求められます。自分が話をしていない時も気を抜かずに、面接官の目をしっかりと見て相槌を打ち話を聞いているということを態度で示しましょう。表情も大切なポイントで無表情ではなく自然な笑顔を心がけてください。

質問に答える時は面接官に好印象を与えられるよう明るくハキハキと話しましょう。また、面接官に話の意図がしっかりと伝わるように要点を簡潔に答えることも大切です。まずは結論から述べ、そう考える根拠やエピソードを話し、最後に改めて結論の再提示を行うと良いでしょう。

身だしなみを整えよう

多くの人と関わることが多い秘書として働く上で、外に出ても恥ずかしくない身だしなみができているのかも重要なチェックポイントです。服のシワや汚れなどがないように注意を払い、清潔感のある服装で選考に挑みましょう。女性の方でスカートを着用する際は丈の長さにも注意しましょう。面接時に最適な長さと言われているのは、座席時に丈が膝上5cm以内、立った状態では膝がしっかりと隠れる長さのものとなっています。

また、ヒールの高さも高すぎるものは面接には不向きで3~5cm程の高さが良いとされています。メイクもナチュラルメイクを心がけ、派手なメイクは控えましょう。

転職成功には準備が大事

企業が秘書として求めているのは、事務処理能力やOAスキル、語学力に加えビジネスマナーやコミュニケーション能力など多様な能力を兼ね備えた総合力の高い人物です。選考においてはスキルだけでなく、表情や身出しなみ、マナーなど全てが判断材料となりますので一瞬足りとも気を抜くことなく選考に挑みましょう。

また、一つ一つのスキルを身につけるのは短時間でできることではありません。日々秘書としての立ち居振る舞いを意識するように心がけるとともに、語学力やパソコンの操作を問題なく行えるよう勉強にも励みましょう。

面接時に自分の能力をしっかりとアピールできるよう、自己分析や企業研究を入念に行うことも大切です。準備を重ね秘書にふさわしいスキルと振る舞いを身につけた上で選考に臨みましょう。