個人秘書は専門知識を生かして働くことができるだけでなく仕事の裁量権も大きいので、能力を生かして活躍の場を広げたいと考えている方には最適な職種となっています。今回は、個人秘書の年収や求人の探し方、求められる能力まで詳しくご紹介していきますので、個人秘書を目指している方はぜひ参考にしてください。

個人秘書とグループ秘書の違い

秘書の種類は大きく分けて2つあり「個人秘書」と「グループ秘書」に分類されます。働き方や就業分野も大きく異なりますので、それぞれの特徴をしっかりと理解しておきましょう。

個人秘書

個人秘書は上司のサポートを1人で行います。そのため、全ての業務に対応できる高い能力が求められますし、上司の予定に合わせたスケジュールで仕事を行う必要があり不規則な勤務になることもあります。個人秘書は専門分野に特化した職場での需要が特に高くなっています。大学教授や議員、病院、法律事務所などのサポートを行うことができるため、専門知識を生かして秘書として働きたいと考えている方は個人秘書を目指すと良いでしょう。

また、外資系企業でも個人秘書は採用されていますが、日系企業と大きく働き方が異なるため、外資系企業の特徴をしっかりと理解しておきましょう。日系企業と大きく異なるのはサポートの範囲で、日系企業では秘書はビジネスアシスタントという認識が持たれていますが外資系企業ではビジネスのみならずプライベートのサポートも行うのが普通であると考えられています。外資系企業を目指す方は、外食や病院の予約、荷物の受け取りなど私用のサポートを頼まれる可能性もあるということは頭に入れておきましょう。また、実力主義を掲げる企業が多く能力が雇用期間や給与に直結するため自分の力を試したいという方には最適な環境ですが、安定を求めて働きたいという方には不向きな環境と言えます。

グループ秘書

グループ秘書は複数人でチームを組み1人の上司をサポートを行います。一般企業で勤務する場合は基本的にグループ秘書として働くことが多く、秘書室や秘書課が設けられていることが多くなっています。個人秘書に比べて業務の専門性は高くなく、外部対応や文書作成、スケジュール管理など一般的な秘書業務をこなしていくことになります。

個人秘書の年収

個人秘書の年収は雇用形態や就業分野によって変わってきます。一般的に、正社員で雇用される場合は月収30万円前後、派遣社員で雇用される場合は時給1500~2000円程となっています。年齢や所有スキルによっては月収40万円や50万円とさらに高い給与で雇用されることもあります。また、議員秘書や外資系企業の給与水準は比較的高くなっており1000万円程の収入を目指すことも可能となっています。

個人秘書の求人

個人秘書の募集は多様な媒体を通して行われています。求人サイトだけではなくホームページやSNS上で募集が出されていることもありますし、近年ではクラウドソーシングサービスを活用した求人も多くなっています。本業としてだけでなく副業としても最適な案件も多数掲載されていますので自分の働き方に合った求人を探しましょう。

求人サイト

求人サイトを利用すれば24時間いつでも好きな時に求人を検索することができて大変便利です。職種や雇用形態、勤務エリアを指定して検索を行うことも可能なので、自分の希望条件に沿った求人を探し出すことができます。また、サイトに登録した経歴を見てオファーが届くこともありますので、企業に関心を持ってもらえるように経歴は詳細に記すよう心がけましょう。

転職エージェント

転職エージェントでは求人の紹介だけではなく、応募書類の添削や面接指導まで一貫してサポートを行ってもらうことができます。特に高いスキルが求められ選考を突破するのも容易ではないため、プロの指導を受けることで就職活動を有利に進められるでしょう。キャリア相談を行うこともできますので、就職活動に行き詰まった際は良き相談相手としてアドバイスをもらうこともできます。また、転職サイトには掲載されていない非公開求人を紹介してもらうこともできますし、秘書に特化した転職エージェントを利用すればより多くの案件を紹介してもらうこともできます。

ホームページやSNS

個人秘書の募集は議員の個人ホームページや病院のホームページなど各サイトやSNS上で募集されているケースもあります。気になる就業先がある場合は求人サイトだけではなく日頃からホームページやSNSをこまめにチェックし求人情報を見逃すことがないようにしましょう。

クラウドソーシング

インターネット上で仕事の受発注が行えるクラウドソーシングサービスを利用して個人秘書が募集されていることもあります。企業だけでなく個人で仕事を行なっている方が求人を出していることもあり、案件の内容はバラエティに富んでいます。短時間勤務や在宅勤務が行えるものもあり「副業として秘書業務を行いたい」「空いた時間を生かして働きたい」という方にも最適な案件が多数掲載されています。自由な働き方で個人秘書として活躍したいという方は、クラウドソーシングサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

個人秘書に求められる能力

個人秘書と一言で言っても就業分野によって求められる能力は異なります。分野別に必要となる能力についてまとめましたので、個人秘書として活躍したいと考えている方はぜひチェックしてください。

外資系企業秘書

外資系企業では海外とのやりとりを行う機会が多いため、スムーズにコミュニケーションを取れる英語力は必須となっています。求人にはTOEIC800点以上など規定が設けられていることもありますので、チャンスを逃さないためにも英語の能力はしっかりと身につけておくことが大切です。また、外資系企業では秘書であってもサポートに徹するのではなく積極的に仕事に関わることが求められますので、上司に意見や提案を行える前向きな姿勢が必要となります。

医療秘書

医療秘書は医師や看護師、薬剤師、患者さんなど様々な方と接する機会がありコミュニケーション能力は欠かすことができません。手術の予定表作成やレセプト処理などミスが許されない重要な業務に携わる機会も多くありますので、正確に業務をこなす力も求められます。医療秘書になる上で必須となる資格はありませんが「医療秘書技能検定試験」や「医事コンピュータ技能検定試験」「診療報酬請求事務能力認定試験」などの資格は業務を進めていく上でも役立ちますし、採用においてプラスに働くこともありますので取得して損をすることはないでしょう。

議員秘書

議員秘書は「公設秘書」「私設秘書」「政策担当秘書」の3種類があり、「公設秘書」と「私設秘書」になるためには資格は不要ですが「政策担当秘書」になるためには政策担当秘書資格試験に合格するか公設秘書として10年以上の勤務といった規定の条件を満たす必要があります。秘書の態度が議員の評価に直結することもあるので、礼儀やマナーをわきまえて行動することが求められますし、機密性の高い情報に触れる機会も多いので秘密を守る口の堅さも必要となります。また勤務時間や休日が不定期になりやすいため、365日いつでも動ける体力をつけておくことも重要となります。

弁護士秘書

弁護士秘書になるために特別な資格は必要ありません。業務範囲は法律事務所によって異なりますが、裁判所とやり取りや法律文書の作成を任されることもあり最低限の法律の知識が求められることもあります。多忙な弁護士がスムーズに案件をこなすことができるように、資料や判例をわかりやすくファイリングする気配りやスピーディーに事務処理を行なう能力も弁護士秘書として活躍する上で欠かすことはできません。また、議員秘書と同様に機密情報に触れる機会も多いので、守秘義務をしっかりと守る力も求められます。

個人秘書として働くメリットとデメリット

個人秘書はグループ秘書に比べて、専門スキルを生かしやすく裁量も大きいため自分の能力を発揮したいと考えている方には最適な環境で働くことができます。ただし、全ての仕事を1人で行わなければいけないため、仕事の融通が効きにくいという難点もあります。個人秘書として働くメリットとデメリットについて詳しくみていきましょう。

専門スキルを生かして活躍できる

専門分野で活躍できるのが個人秘書の魅力の一つです。弁護士秘書や議員秘書、医療秘書、学士秘書などとして働くことができ、政治や法律、医療など専門知識を活かして好きな分野に特化した仕事を行うことができます。また、専門スキルを有する人材を確保できることは雇用側にも大きなメリットとなるため、給与水準が高く設定されているケースも多くあり好きな仕事を行いながら高収入を目指すこともできます。

幅広い業務に携わることができる

個人秘書は全ての秘書業務を1人で行うことになるため幅広い業務に携わることができます。電話やメールの対応、文書作成、スケジュール管理をはじめとした通常の秘書業務に加え、外資系企業では通訳や翻訳業務、議員秘書としては後援会の補佐や選挙の応援、弁護士秘書としては訴訟に関する手続きや書面の準備、医療秘書としては学会の準備やレセプトの作成などに携わることもできます。

仕事の融通が利かない

上司のスケジュールに合わせて仕事を行なっていく必要があり、早朝や深夜にまで勤務を行わなければいけないこともありますし、突如接待などの予定が入り仕事が長引くこともあります。また、産休や育休を取る場合はグループ秘書であれば秘書同士で協力しあって仕事をカバーすることができますが、個人秘書の場合は仕事をカバーできる人材がおらず新規採用を行う必要があります。そのため、長期の休養を取得すると職場復帰が難しくなる可能性もあります。

上司との相性に左右される

上司とマンツーマンで仕事を行なっていくため、相性の合わない上司に就くことになると毎日の仕事が辛いと感じることもあるでしょう。仕事の進め方や求められる働き方も人によって大きく変わるので、同じ秘書業務であっても今までの仕事のスタイルを大幅に変更する必要が生じることもあります。

専門スキルを生かして個人秘書として活躍しよう

専門スキルを生かして秘書として働きたいという方は、個人秘書を目指してみてはいかがでしょうか。個人秘書であれば英語や政治、医療、法律などの知識を生かして、外資系企業や議員秘書、医療秘書、弁護士秘書として活躍することができます。就業分野によって求められる能力は異なってきますので、自分が希望する就業先ではどのような能力が必要なのかしっかりと理解した上で面接に臨んでください。求人は就職サイトだけではなく、転職エージェントやSNS、クラウドソーシングサービスを利用して探すことができますので、情報をこまめにチェックしチャンスを逃さないようにしましょう。専門スキルを生かし秘書として活躍の幅をさらに広げてみてはいかがでしょうか。